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ハリル監督 香川再生に自信…対話路線で「喜び見つけてあげたい」

[ 2015年3月14日 05:40 ]

新監督に決まり来日したハリルホジッチは歓迎を受ける

 その言葉が、香川のことを指し示しているのは明白だった。1月のアジア杯、昨年のW杯など、既に日本代表の映像に目を通したハリルホジッチ監督は13日の就任会見で、自身の投げかける言葉で悩めるMFの再生に自信を見せた。

 「選手の何人かは、自分に対する自信を失っている。2~3年前にはもっといい選手だった。いいプレーをしていたことを忘れてはいけない。勇気づけること、喜びを見つけてあげることが必要だ。選手が個人的な問題を抱えている時もある。私のコーチング、やり方で向上させたい」

 指導歴25年。欧州、アフリカでクラブや代表の監督を歴任。コートジボワール代表監督時代にはドログバらスター選手とも良好な関係を築いた。だからこそ「対話で建設的な関係を築ければ、と思う。そういう経験を私は持っている」と言う。徹底した対話路線がハリル流だ。10~12年にはドルトムントで輝きを放ったが昨年のW杯、マンチェスターUからドルトムントに復帰した今季の香川も本来の姿とは程遠い。経験に裏打ちされた対話で自信を回復させるつもりだ。

 初陣のチュニジア戦、ウズベキスタン戦に向けたメンバー発表(19日予定)にもハリル流は踏襲される。ベースは日本協会の技術委員会と相談しながら選出するが「ケガをしている選手にも会いたい。私の哲学、仕事の仕方を伝えたい」と話した。霜田技術委員長は右太腿負傷の長友、右膝痛を抱える内田にも招集レターを送付したことを明言した。通常の招集枠23人プラスアルファのメンバー構成となりそうだ。

 6月には早くも18年W杯ロシア大会に向けたアジア予選が始まる。指揮官は「現段階で確定している選手はいない。先発も決まっていない。メンバーは毎回、変わるかもしれない。日本代表は全ての人のもの」と門戸は広げる意向だが、それでも時間は限られる。最優先に掲げるミッションの一つは香川の再生、そして、自身の哲学を少しでも多くの代表メンバーと共有することだ。 

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